59歳 膵臓癌stage4手術手遅れ不可2018/6告知。抗癌剤に重粒子線治療併用し7cmから2cm弱に小さく!Pancreatic Carcinoma

抗癌剤 mFOLFIRINOX半年で膵臓癌腫瘍1/3。2019/2重粒子治療。2020/3アブジェム。2020/10重粒子線治療2回目。2021オニバイド+5FU、TS1。

★2019/11 がん初心者の方へ1:騙されないための基礎知識

最近、発覚から数か月といった「すい臓がん初心者」の方々やご家族とお会いする機会が何度かあったので、ちょっとだけ先輩の私から、がんと付き合うための心構えを、偉そうに書かせて頂きます。N島さん、千葉の田舎のおばちゃん、見てますか?


癌の恐怖や、痛み、辛さから逃れようとする我々患者、家族、その周りの人々を騙そうとする人々がとても多いです。特にネット上にゴロゴロしています。第一弾は、そんな奴らから、騙されないための基礎知識をまとめます。例に膵臓癌を使っていますが、大きな流れはどの癌にも適用できると思います。スマホの方は、横にして読んでください。

   


1:先ずは、信頼できる情報源だけから情報を得ましょう!


・お勧めするのは、4つです。少なくともここに怪しい情報はありません。


1-1:国立がん研究センター がん情報サービス:先ずはここから
    お勧め:例えば、知っておきたいがんの基礎知識免疫療法もっと詳しく
1-2:国立がん研究センター がん情報サービス:冊子(PDF)癌別など
    お勧め:例えば、すい臓癌冊子、 がんになったら手にとるガイド
            家族ががんになったとき、 がんと仕事のQ&A
1-3:静岡がんセンター 冊子(PDF)まとまった横断的情報
    お勧め:例えば、医療費のしくみ、 抗がん剤治療と末梢神経障害
1-4:静岡がんセンター 癌別 化学療法ごとの網羅的情報(PDF)
    お勧め:例えば、FOLFIRINOX療法(膵がん)ジェムザール+アブラキサン療法(膵がん)


2:ご自身の癌の学会を検索し、ガイドラインを読破します。


・学会が検索できれば、学会のメニューに診断基準/ガイドラインがあるはずです。
 例えば、「膵臓癌学会」と検索すれば、「日本膵臓学会」が出てきます。
 その学会のページのガイドラインのメニューに行きます。
 例:「日本膵臓学会の診断基準・ガイドライン等のページ


・日本のガイドラインは基本的に厚労省が認可した治療方法に基づいて、どういう状況なら、どういう診断/治療を行うべきかを示したもので、医師向けと、患者向け解説があり、著作者は概ね、対象の癌の学会となります。


患者さん本人なら、医師向けのガイドラインの最新版を入手し、自分に関係があるQ&Aを理解して頂きたいです。太っ腹な学会は、医師向け、患者向けの両方をWEBで無償公開していますが、公開しているガイドラインは最新版では無い場合が多いようです。


 2019年7月に刊行された「膵癌診療ガイドライン2019年版」医師向けは、
2019/11/07現在、無料PDFは未公開で書籍での販売のみですが素人でも読みやすいです。
2020/04/30現在、無料PDFが公開されています。
 PDFで無償公開される場合のリンク先例1(日本膵臓学会 診断基準ガイドライン等)
 PDFで無償公開される場合のリンク先例2(Mindsガイドラインライブラリ)
  
 ちなみに、この膵癌診療ガイドラインは7月に刊行されたばかりなのに、
 最も大切な、「膵癌治療のアルゴリズム」

が次の質問の変更に伴い、すでに改変(Stage3の切除可能境界の場合だけでなく、Stage1や2の切除可能でも手術前の化学療法が推奨)されました。ちなみに、上の図は変更後(リンク先のPDFと同じ)のものです。
「切除可能膵癌に対して術前補助療法は推奨されるか?」という質問の答えが、「不明」という見解から「切除可能膵癌に対する術前補助療法としてゲムシタビン塩酸塩+S-1併用療法を行うことを提案する」と、答えが変わっています。
ですので、最新情報を「日本膵臓学会の診断基準・ガイドライン等のページ」などから、得る努力も必要です。


 少し古い「膵癌診療ガイドライン2016年版」医師向けのPDFがタダで全ページ読めるリンク。
 概ね、対象の癌学会のガイドラインのメニューにリンクが用意されているようです。


・患者向け解説の本は、医師向けの情報に比べて古い情報となりますので、基本知識を得る感じでご利用ください。「患者さんのための膵がん診療ガイドラインの解説」



・がん全般向け:最新の診療ガイドラインが検索できます。
  
  Mindsの診療ガイドライン検索ページ


  日本癌治療学会のガイドライン一覧
  


  日本臨床腫瘍研究グループ(Japan Clinical Oncology Group:JCOG)

JCOGの目的は、がんに対する前向きの多施設共同臨床試験を実施することにより、有効性の高い新たな標準治療を確立して、その研究成果を国内外に発信し、がん患者さんの診療の質と治療成績の向上を図ること

  



3:アメリカの診療ガイドラインの日本語版

NCCN Clinical Practice Guidelines in OncologyTMは、

全米を代表とするがんセンターで結成されたガイドライン策定組織

NCCN(National Comprehensive Cancer Network)が作成し、

年に 1 回以上改訂を行い、世界的に広く利用されている

がん診療ガイドラインです。当サイトでは、各がん種ごとに日本の学会・研究会が監訳したガイドライン日本語版を可能な限りコメントとともに公開していきます。 

  
  ご興味あればどうぞ。日本の認可が遅れている事が、目の当たりにできます。
  また、下記、我々を騙そうとしている、免疫療法で医療行為を行うクリニックが行っている「治療」行為が、NCCNには入っていないケースが殆どなのも、納得です。


4:検索したときに、騙されないための基礎知識


・GoogleやYahooで検索した結果を表示するページで、広告と表示されているリンクには決して触れないでください。検索結果の上位数件が広告となっていて、その後数件が比較的正しい情報がある場合が多いのですが、注意すべきはさらにその下にも、広告と表示されている検索結果が出るので要注意です。


・有名大学で作成したページにたどり着く場合もありますが、その際注意すべきは、更新日付が明記されていないもしくは、5年以上前のサイトは、情報が古いので参考になりません。東大、京大、北大とかで作成したページで恐ろしく古く役立たないページが検索上位に表示されるケースが良くあります。


・良くないサイトの本来の目的


 ・サプリ、機器などを買わせるサイト、法人、個人。
  1:初回無料~1万円以下でまず買わせる。
  2:住所など個人情報を取られ、業者間で売買される場合も。
  3:その後、1~5万円程度で、誰でも多少無理すれば買える金額設定。
  4:さらにその後、数万~20万円で、無理しないと買えない金額設定。
  5:機器は100万円以上のものも沢山!
  6:最近は、Amazonで数千円~数万円の値付けの商品を売る法人/個人も存在する。


 ・主に免疫療法で医療行為を行うクリニック。
  1:初回の検査などと称し、無料~20万円未満の金額で検査。
  2:一回で、数十万円~100万円程度の「治療」を行い、
  3:結局数回合計で、100~500万円程度得るのが目的。


  ちなみに、私も免疫療法に将来、大きな期待をしていますが、
  免疫療法 もっと詳しく知りたい方へ:[国立がん研究センター]
  このリンク記事で示されている以下の内容を把握しています。
    ・効果が証明されている免疫療法は限られています
    ・免疫療法(効果が証明されている)にもリスクがあります
    ・自由診療で行われる免疫療法(広義)では慎重な確認が必要です
  また、厚労省のページも要チェックです。
  


・危ないキーワード:これらの文字があれば、私なら逃げます。
 「XXXX免疫療法」「XXXX免疫治療」「XXXX誘導治療」「XXXX細胞療法」
 「自家(じか)がんワクチン療法」「XXXXリンパ球療法」「XXXXワクチン療法」
 「最新のがん情報」「高度活性化」「副作用がない」「XXなどの副作用あり」

 「無料相談」「三大療法との併用が可能」「標準治療との並行治療も可能」
 「三大療法との相乗的な効果や副作用の軽減が期待できます」
 「QOL(生活の質)を高く維持しながら受けることが出来る画期的な治療法」
 「点滴・治療の都度のお支払い」「高額な医療費を一度に支払う必要ありません」
 「XXXXは未承認治療となります」「再発・転移防止に有効」

 大学名は記載されているが、その病院との関係性が無い表記
   例:当XXクリニックのXX療法は、XX大学のXXに基づき、
     YY大学開発のZZZZを使用したXX療法です。

 キノコ系、XX人参系、水素系などはもはや言及する必要すら無いと考えています。
上記に対して、私なら逃げるだけで、肯定も否定も致しません。


5:「各種宗教」、スピリチュアル系「手かざし」「気功」などについての私見


前提として、私は癌に最も悪影響を与えるのは「ストレス、怒り」だと思っています。
逆に良い影響を与えるのは、「心身の安定」だと思っています。


標準治療を信用できる医師のもとで行っているという前提で、患者自身が宗教やスピリチュアル系を発病前から疑いなく信じていて、お布施、壺、気功や手かざしなどなどの対価をその方の経済力で余裕で支払える金額誰にも迷惑かけないとする場合、それらによって楽しい救われるなどの感覚が生じ、結果として、「心身の安定」を得られるなら、癌になる前から信じている方からこれらを取り上げるのは良くないと思います。
しかし、治療(手術、抗癌剤、放射線)を、宗教やスピリチュアルより優先が前提です。


しかし、癌になる前はそれら宗教などに関係く癌になって心が弱っている患者に、
勧誘したり、布教したりするのは、卑怯だと思います。

癌になった人がいると聞きつければ、それらの団体に属する人で、遠い親戚、近隣の人、殆ど忘れてたような人も金目当てで寄ってきます。私にもハイエナやゾンビのようにどこから聞きつけたのか、寄ってきました。仲良かった人もいましたが、縁を切りました。
中には信者を獲得することが、癌の患者を救うと本気で思っている人もいます。
癌初心者の方は、その人たちと接触しないよう、気を付けてください!!


ある芸能人のように乳癌発覚後1年間、気功等に頼って手術や抗癌剤を拒否し、
腫瘍を悪化させた後となっては、手術や抗癌剤を行っても手遅れだったように、
生きたいのなら、スピリチュアルより手術や抗癌剤などの治療を優先すべきです。
スピリチュアル系の方が比較的多く手術や抗癌剤などの治療を拒否するのは残念です。
ジョブスも完治できる癌で早期発見できていたのに、治療せず亡くなったのは残念です。


6:新聞もあてにならない場合が。「ガンは真菌(カビの一種)」と表記し、「重曹を注射したら癌に効く」と、広告内とは言え、掲載した朝日新聞が謝罪すらしないのはひど過ぎる。


朝日くらいではありますが、新聞も癌の情報で読者を騙しますので、注意必要です。


広告内とは言え余りに常識を逸脱した情報を、朝日新聞という、小学生と高齢者に影響力のある媒体に掲載した事に、謝罪すらしない朝日新聞社リリースの直接リンク。


Updated by Nov07/2019, Nov08/2019, Nov13/2019, Nov17/2019, Apr30/2020


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