★2019/03 切除可能膵癌の平均生存期間が10ヶ月延びた件
ネット上の参照度合いなど見てもさほど注目されていない、東北大学の2019/01/22発出 研究結果プレスリリースですが、膵臓癌患者にもっと注目されても良いと思います。
対象は切除可能膵癌の患者なので、切除不能膵癌の私には直接関係無さそうですが、膵臓癌が見つかったら、有無を言わさずスグに切除手術するより、抗癌剤を開始する方が生存期間が延びるという観点では、私にも大いに関係します。
プレスリリースPDF(こちらの方が数値も詳細に記載されています)
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/press_20190122_01_tuh.pdf
どっちにしても、わかりにくい表現なので、私なりにまとめると下記となります。
切除可能膵癌だったとしても、癌が見つかってすぐに、
1:切除手術を行い、術後に抗がん剤を半年間投与する。(現状の標準治療)
2:化学療法を行った後に、手術をする。
という2つの方法の比較試験を364例で半々で行い、
1:平均生存期間 26.65 ヶ月、2年生存率 52.5%
2:平均生存期間 36.72 ヶ月、2年生存率 63.7%
という大きな差が出たので、
切除可能膵癌が見つかってもスグに手術するのではなく、
まずは化学療法を行ってから手術する方が生存期間が伸びることが証明され、
それによって膵がんの診療ガイドラインが改定される見込みである。
とのことです。
とはいえ、このプレスリリース中の膵臓癌の紹介の文言が、『膵がんは、あらゆるがんの中で最も治療成績が不良な「最凶のがん」と呼ばれています。』というのは、もうチョイ柔らかく書いて欲しい気がします。
記事に関係無い写真ですが、右のビルにオフィスあって、左のビルの36階がレストランです。