2019/10/24 木 がん統計予測をグラフ化しました (国立がん研究センター発表)
国立がん研究センターの2019年がん統計予測が表形式で発表されましたが、
分かりにくいので、グラフ化してみました。
■ 2019年がん統計予測 部位ごとの比率
■ 2019年がん統計予測 部位ごとの人数
これによってわかるのは、がん検診の大切さです。
とは言え、がん検診で発見されない場合や、見逃される場合も多いので、がん検診で陰性と言われても安心はできない事はご理解ください。
・男性は大腸、肺、胃(食道)の市区町村のがん検診で死亡率は50%超カバーされます。
・さらに、前立腺がんを調べれば、罹患も死亡率も60%カバーされます。
・前立腺がんの検査は、PSA検査を検診や人間ドックのオプションに選べばそこそこ精度が高く、直腸診(医師が肛門から指を挿入して前立腺の状態を確認する検査)と組み合わせれば、さらに精度が上がると思います。
・しかし、前立腺がんは、上記グラフでも明らかなように、致死率は低く、比較的進行が緩やかな場合が多い癌なので、ステージ2までで見つかった場合は「監視療法」と言って、治療は行わないという発想(定期的な検査は欠かせません)がありますので、焦らず良く調べてから治療を選択してください。
・前立腺より検査すべきは肝臓と膵臓で、本来は人間ドックの腹部超音波で何らかの異常が見つかるべきですが、検診専門病院で多くの人を短時間で検査する、経験値の浅い超音波技師の腕ではなかなか見つけられない部位であることも残念ながら事実です。このどちらも腫瘍マーカー(血液検査)の精度はイマイチなので、正常値が出ても安心できません。。。
・女性は、大腸、肺、胃(食道)、乳房、子宮の市区町村のがん検診で罹患率60%超カバーです。がん検診対象年齢なら、やらない理由がありません。
・これら、市区町村で無料~たった数千円でやってもらえるがん検診の次に行うべきは、男性と同様、肝臓と膵臓です。上記ご参照ください。