2021/01/19 火 治験の全体像がようやく見えました。
01/19(火) 国立がん研究センター東病院(千葉の柏)に初めて行って来ました。
私の場合の治験の全体像がようやく見えました。
前回行ったリキッドバイオプシーは1つめの治験で、うまくいけばあと2つ治験が控えていることがわかりました。
治験① 消化器・腹部悪性腫瘍患者を対象としたリキッドバイオプシーに関する研究
Guardant360を使って74のがん関連遺伝子異常の割合を調べます。
なかでもKRAS遺伝子の変異は膵がんの95%以上で確認されるのですが、
KRAS遺伝子の変異が無く、NRG1遺伝子に変異がある場合、
MCLA-128という未承認の抗癌剤が効く可能性が大です。
私はリキッドバイオプシー検査でKRAS遺伝子を含む検査対象の74の遺伝子の
変異が無い事が分かりました。よって、次の治験に進みます。
治験② 固形がん患者を対象としたHER2、HER3を標的とする
完全型lgG1二重特異性抗体MCLA-128を検討する第1/2相試験
簡単に言えばNRG1遺伝子の変異があるか無いかを検査するということです。
NRG1遺伝子の変異があるとMCLA-128という未承認の抗癌剤が効く可能性が大。
NRG1融合遺伝子を有する膵臓癌に抗HER2/3抗体薬MCLA-128が臨床効果を示す
NRG1遺伝子の変異は、残念ながらリキッドバイオプシーではわからず
EUS-FNAという超音波内視鏡で胃から膵臓に針を刺して腫瘍を吸い取り、
顕微鏡での病理検査(癌か否か)と、遺伝子検査を行う必要があります。
この検査までがこの治験②です。
それなら最初からEUS-FNAでNRG1の変異を調べれば良いと考えられますが、
EUS-FNAは全身麻酔で体内で針を使うなどのリスクがあります。
癌患者でKRAS遺伝子の異常が無い場合、NRG1遺伝子の変異がある場合が多く、
EUS-FNAを行う前にリキッドバイオプシーでふるい分けを行う感じです。
治験③ 非小細胞肺癌、膵癌、その他固形癌 MCLA-128第I/II相試験(国際共同試験)
膵臓癌で、NRG1遺伝子の変異がある患者にMCLA-128を投与する治験です。
ただし、行うタイミングは、現行のアブラキサン&ジェムザールが効かなくなる
時に検討すれば良いとのことです。
で、2月に二泊三日で入院して、EUS-FNAを行う事になりました。